北欧各国の伝統的な発酵乳製品

アイスランド

アイスランドが原産の発酵乳は、10世紀前から作られてきた「スキール」とよばれるものです。脱脂乳を乳酸菌とレンネット(凝乳酵素)で凝固させ、これを麻袋に入れ、ホエーを除いて作ります。砂糖をかけたり、クリームや牛乳、イチゴ類と混ぜて、朝食や軽食時に食べます。

スウェーデン

スウェーデンでは、北部またはラプランド地方原産の「ラングフィル」という粘性のある発酵乳が作られ、朝食時に、コーンフレークなどと一緒に食べられています。一般的な発酵乳としては、発酵バターを作るのに利用する中温性乳酸菌(バタースターター)で発酵した「フィルメルク」が多量に生産されています。デンマーク原産のイメールに似た高蛋白質含量の濃縮発酵乳「ラクトフィル」もあります。

デンマーク

デンマークの代表的な発酵乳は「イメール」といいます。これは、発酵した牛乳からホエーを除いて作るか、逆浸透法で予め濃縮した牛乳を発酵して作ります。蛋白質を6%以上含むのを特徴としています。とてもまろやかな口当たりで、濃厚感があります。コーンフレークやポリッジ(オートミールなどの粥)を加えて、朝食時などに食べられています。一般的な発酵乳として、バタースターターで発酵した「チクメルク」があります。

ノルウェー

「テッテメルク」という粘性と酸味の強い発酵乳があります。かつては、よく洗浄された大樽に乳を入れ、穴蔵の中で発酵して作られていたので、セラーミルク(穴蔵ミルク)と言われ、冷蔵下で長期間にわたり保存ができるのを特徴としていました。一般的な発酵乳として、中温性乳酸菌(培養温度:20~30℃)で作られる「メルケリング」があります。

フィンランド

中温性乳酸菌で発酵した発酵乳を「ピーマ」といいます。西南フィンランドでは、粘性のある「ピトカピーマ」という発酵乳が伝統的に作られています。「ビーリ」は、乳酸菌で発酵すると同時に、浮上したクリーム層の表面に乳カビがビロード状に生息した発酵乳です。粘性があるだけでなく、わずかな酸味とピリッとした風味をもつ世界でも例のないカビを使った発酵乳です。朝食やスナックとして利用され、子供達は砂糖やシナモンをまぶして食べます。フィンランド東部では、伝統的に牛乳を発酵後、オーブンで加熱してホエー(乳清)を除いた保存性のある濃縮発酵乳「コッケリピーマ」が作られ、牛乳で希釈して飲用されます。